繰り返される諸行無常
滋賀の園児殺害、大変な騒ぎになってますね。金曜
仕事有休もらい家にいたところラジオのニュースで
聞いて、「何だそりゃ?何でそーなる?」と驚いた
もんだけど、容疑者が中国籍かつ精神科への通院歴
があったという点が、今後の報道でどう扱われるか
が正直気掛かりだったりもします。これ、どっちも
マイノリティへの絶好の攻撃材料になり得る要素だ
からなぁ....。
精神科の通院歴という点については、宅間守の事件
が精神科医療の世界にいかに暗い影を落としたかが
「ブラックジャックによろしく」で詳細に描かれて
いるし、中国籍という点については、ここしばらく
日中関係がギスギスして国民感情も良くない(自分
も「アジアカップ」の時の中国の糞馬鹿サポーター
共に心底ムカついたクチだったりしますが....)中で
マスコミが煽情的に書き立てたり(特にフジ・産経
に近い辺りは怪しいな....)して、差別・排斥を変に
煽るような風潮が起きないか不安を感じてます。
大分遅くなりましたが、久々の更新です。
しばらくグループ魂の話題が続いたこのブログです
が、今回の取り上げるのも、グル魂と離れたようで
地続きの、「向井徳次郎のサイドビジネス」(なべ
あつし(a.k.a 阿部サダヲ)談)もとい向井秀徳の
メインバンド「ZAZEN BOYS」です。
グル魂の「Run 魂 Run」で初めてナンバーガール
と向井秀徳を知って、向井氏がナンバガを解散して
「ZAZEN BOYS」なるバンドを新たに始めたという
事も音楽誌の記事等で知ってはいたけれど、管理人
しばらく彼等の作品を聴いてませんでした。何故か
と言えば、彼等の枕詞(それとも目標という事なの
かな)として雑誌等に紹介されてた
「法被を着たレッド・ツェッペリン」
というフレーズに、正直ウサン臭さと若干の反発を
覚えたからなんですね。
言うに事欠きツェッペリンとは何事か。ボンゾ(注)
亡き今となっては、当事者たるロバート・プラント
とジミー・ペイジでさえも再現不能なツェッペリン
のサウンドの巨大さ・重み、それをきちんと弁えた
上でこいつらZEPの一言を使ってるのかなと。それ
が管理人の最初の印象でした。
で、グル魂の「TMC」からの流れから今回初めて
彼等の新作を聴いてみたけど、感想を向井徳次郎風
に言えば
「え〜らい もぅ えぇ〜らい ビックリしてから....」
という事になります(笑)。慌ててもぅ北九楽器に
走りそうになっちゃったアハハ(→元ネタについて
は「TMC」を聴いてくだせえ)。もっと早くに聴く
べきだったと反省してます。
日本はおろか、世界的にもここまでツェッペリンの
サウンドに肉迫してみせたバンドはそう滅多にお目
にかかれないのでは?特に新しく加入したドラムの
松下敦、この人のドラムスが素晴らしいです!
管理人の考えでは、ツェッペリン・サウンドの肝は
「ボンゾの人間離れしたパワフルなドラミング及び
プロデューサーのジミー・ペイジによる(若い頃の
セッション活動で培った)録音マジック」にあると
思ってるけど、「ZAZEN BOYS Ⅲ」で聴けるドラム
の音は、そのパワフルなサウンドといい絶妙な残響
感といいZEPのそれに物凄く近い。向井秀徳はこれ
だけの素晴らしいドラム・サウンドを一体どのよう
に録音してみせたんだろう?
さらに「ZAZEN BOYS Ⅲ」を聴いて印象的なのは、
単なるツェッペリンの物真似に留まらず、ニュー・
ウェーブも含めて様々なロックのイディオムを咀嚼
し巧みに取り入れている事。例えばM1の「SUGAR
MAN」やM5の「Pink Heart」に顕著なフリーキー
&フリー・フォームな曲展開(でありつつメンバー
各自の呼吸がバッチリ合っている点が本当に凄い所
ですが)は、キャプテン・ビーフハートやフランク
・ザッパあたりの音を学習し血肉化した跡が伺える
し、ボンゾを彷佛とさせる極太ドラム・サウンドの
上に'80年代キング・クリムゾンばりのシャープな
ギター・アンサンブルが乗っかるM9「Don't Beat」
などは、オールド・ウェーブとニュー・ウェーブと
それぞれの遺産とその美点を、客観的に評価できる
ようになった現在だからこそ作れる曲ではと思う。
そして圧巻なのはアルバム中盤のM6「RIFF MAN」
からM7「This is NORANEKO」の流れでしょう。
どちらも全盛期(アルバムで言えば「聖なる館」
から「プレゼンス」まで)のツェッペリンに迫らん
とする、強靱なギター・リフとヘヴィなグルーヴの
応酬です。特に「This is NORANEKO」のヘヴィな
リフに乗せて
「真っ白けっけの雪の上
生まれて死んで繰りかえし」
という儚さ・無常感(まさしく「繰り返される諸行
無常」!)溢れるフレーズが歌われた瞬間、背中に
流れた不思議な感覚....。
何だか書いているうちに管理人にも収拾が付かなく
なってきたようですね(笑)。今回の話はひとまず
この辺で。まずはこの時点で「自分にとっての'06
年のベストCD」が9割方決まったと言っときます。
(注)ボンゾ
多くの洋楽ファンには説明不要ですが、レッド・
ツェッペリンのドラムスだったジョン・ボーナム
(John Bonham)の愛称。ソウル/R&Bという
米黒人音楽の影響を、並外れた体力と26インチの
バス・ドラムを中心とした大口径ドラム・セット
により表現する事で、ツェッペリンのサウンドに
強烈なドライブを与えていた人物です、と言うか
この人の場合は、人物というよりやはり「怪物」
と表現する方が適当かも。
山下達郎の名言に「ポピュラー音楽の世界では、
リード楽器とはドラムスの事であり、ボーカルも
ギターもその他の楽器は全てドラムスの伴奏にしか
過ぎない」という言葉があるんだが、ZEPの一連
の作品を聴いてもらえれば、この言葉の意味が割
とすんなり理解できるんじゃないかな。



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